シリーズその5
バッターボックスに立ってみたい投手なんてのないですか?
全員見たいんですけど
特に体感してみたい投手 その投手の決め球って いったいどんなん?
伊藤智仁の『高速スライダー』・岩田慎司の『マジカル(ナックル)フォーク』
ノーラン・ライアンかロジャー・クレメンスの超剛速球などなど
どれもバッターが『打てない!』と言ったボールです
ほんまに立ったらボックスから逃げるやろうけど(笑)
すごいです!シリーズを書くのに
『怪物』江川卓のフィルムを見ていて気づいたことが・・YouTubeですが・・
江川のすごさはインターネットなどで調べればわかるので割愛
気になったのは投球フォーム
高校時代が一番良かったとよく聞きますが
・・確かにフォームがゆったり大きく ばねが効いて 体のキレもあって
当時150km出ていましたから そりゃあ高校生では打てません
プロでもバッタバッタ三振を奪ってましたが 球速は135kmから140kmぐらい
たまに145km出る程度・・常に7~8割の力で投げている感じ
今はそのぐらいの直球を投げるのはいくらでもいますが どこか違う
1球1球すべて指にかかったボールというかキレがすごい
・・でもこれもたくさんいる
なんでやろう?
じーっと何度も何度も見ているうちにあることに気がつきました
とにかくヒジと手首のフィニッシュのスピードが特に速いんじゃないか!
体全部が早い投手(山口高志)(藤川球児) 上半身が早い投手(与田)(伊良部
腕の振りが早い投手(小松)(松坂)などたくさんいますが
江川の場合ヒジと手首だけが速い感じがするのです(私の感想)
それまではゆったりと動いてというか "脱力している” 感じなのです
モーションが速く感じない・・実は徐々に速くなってる
今でも何人かそんな感じの投げ方をするピッチャーはいますが ヒジが上がるのが
不完全だったり 上半身も早くなったり
江川はバランス 力の伝達に無理がない そしてフィニッシュが早い
バッターから見るとタイミングが取りづらく ボールが速く感じるのでは・・?
常に体感は+10kmぐらいあったのでは・・・おまけにコントロールがいい
そしてあのドロップのようなカーブ
ある意味・・達人・・でした
1983オールスターで8連続三振を記録した時
落合は『今一番速いピッチャー』といっているが そのとき球速145km
その日の最速が147kmだ
晩年 江川も筋トレを取り入れた 筋肉をつければ力に頼るのが人間
バランスを崩し 力の伝達がスムーズに行かなくなったため 肩を痛めた
ボールにキレがなくなってしまった
そういえば昔の大投手 名投手のモーションはゆったりと脱力している
それでいてボールは速い 腕がやわらかくしなる感じ
筋力のバランス 伝達のタイミング そしてひじから先のフィニッシュの速さ
脱力して腕を振る(ヒジを振る)・・再考すべし
筋力より 肩のスタミナが重要だ